更新で突然の停止、その理由とは?3級14号の実例から解説③
2026年4月3日
みなさん、こんにちは。
本日は3月27日に掲載したブログの続きについてお話します。

さて、田中さん(仮名)は更新時に「症状固定」と判断され、支給停止となりました。
その際の停止理由は以下のとおりです。
「令和5年5月現症と変化がなく、症状が固定していると判断したため」
前回は、症状固定の定義についてご紹介し、その中にある「長期にわたってその疾病の固定性が認められ」という要件に照らすと、機構の判断はやや短絡的ではないかという点を指摘しました。
今回は、実際の検査数値をもとに、本当に「症状が固定している」と評価できるのかを検証していきます。
以下は、田中さんの令和4年5月以降の検査結果です。
<令和4年5月>
両眼開放エスターマン 【92点】
中心視野(10-2プログラム) 【右・64点/左・65点】 (平均65点)
<令和5年5月>
両眼開放エスターマン 【99点】
中心視野(10-2プログラム) 【右・66点/左・66点】 (平均66点)
<令和6年5月>
両眼開放エスターマン 【83点】
中心視野(10-2プログラム) 【右・65点/左・66点】 (平均65.75点)
まず、田中さんは新規裁定時において、認定基準に定められている障害手当金の自動視野計の項目、すなわち「両眼開放視認点数(両眼開放エスターマン)が100点以下」に該当したことにより認定を受けています。
これら3年間の検査結果を見ると、中心視野については大きな変動は認められません。
しかしながら、田中さんの3級14号の等級認定に直接関係するのは中心視野ではなく、両眼開放エスターマンの数値です。
この点に着目すると、令和4年5月から令和5年5月にかけては数値の上昇が見られる一方で、令和5年5月から令和6年5月にかけては大きく低下していることが確認できます。
改めて機構の支給停止理由を見てみると、「令和5年5月現症と変化がなく、症状が固定していると判断したため」とされていますが、果たしてこの検査結果から「変化がない」「症状が固定している」と評価できるのでしょうか。
これらの点だけでも、審査請求において十分な反論材料となり得ますが、本件ではさらに主張を補強するため、田中さんの主治医に依頼し、医師意見書を作成していただくこととしました。
本日はこの辺で。
※個人情報保護の観点より、更新時期は実際と異なります。
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