「日常生活及び就労に関する状況について」が送られてきた事例③
2026年7月16日
みなさん、こんにちは。
本日は、7月10日に掲載したブログの続きについてお話したいと思います。

前回は、川村さん(40代・男性/仮名)の診断書の内容について確認しました。
障害等級の目安表(P5)に当てはめると、判定結果は空白部分に該当し、診断書全体としてはやや整合性に欠ける内容となっていました。
そして、請求から約3か月後、日本年金機構から「日常生活及び就労に関する状況について」という書類が送付されました。
では、保険者側はどのような点を問題視したのでしょうか。
まず考えられるのは、診断書を作成したC病院の受診期間が非常に短かったという点です。
C病院では、川村さんの初診からわずか3週間で診断書が作成されています。
川村さんの傷病は、生まれつきの軽度知的障害です。
先天性の障害ではあるものの、これまで就労を継続されていた経緯があり、また重度の知的障害ではないことから、保険者側としては、もう少し受診期間を経たうえで診断書が作成されるべきではないかと考えた可能性があります。
実際、医療機関によっては、診断書の作成までに最低でも半年、長い場合には1年から1年半程度の通院を求めるケースも珍しくありません。
特に、うつ病や双極性障害など、先天性ではない精神疾患については、初診から短期間で診断書を作成してくれる医療機関はむしろ少ないでしょう。
一方で、C病院では、川村さんが先天性の知的障害であったことを踏まえ、短期間で診断書の作成に対応したものと思われます。
次に考えられるのは、これまで一定期間就労を継続していたという点です。
特に請求直前まで、同じ職場で4年間の勤務実績があります。
しかし、その一方で、それまでには数十か所もの職場を転々としており、仕事の内容も非常に限定的なものでした。
また、現在の生活や就労は、ご家族の支援があって初めて成り立っている状況であり、ご家族の援助がなければ安定した日常生活や就労を継続することは困難でした。
さらに、早い段階で行政機関による支援や介入が望まれる状態であることについても、申立書の中で丁寧に説明しました。
その結果、無事に障害等級2級の認定を受けることができました。
通常、障害年金の審査期間は3か月程度ですが、川村さんの場合は認定まで約半年を要しました。
保険者側においても、慎重に審査が行われたケースだったのではないかと思われます。
このように、日本年金機構から生活状況や就労状況について、より詳細な説明を求められることがあります。
そのような場合には、実際の生活状況や就労状況を具体的かつ丁寧に申し立てることが、適切な認定につながる重要なポイントとなります。
本日はこの辺で。
▼合わせて読みたい▼
・障害年金の等級はどのように決まるのか?⑥~精神障害編~【完結編】
・「日常生活及び就労に関する状況について」が送られてきた事例①
・「日常生活及び就労に関する状況について」が送られてきた事例②


