「日常生活及び就労に関する状況について」が送られてきた事例①
2026年7月2日
みなさん、こんにちは。
今日は、まだ請求途中の案件ではありますが、前回のシリーズでご紹介した「日常生活及び就労に関する状況について」という書類が、実際に日本年金機構から送付されてきた事例についてお話ししたいと思います。

まずは、今回ご紹介する請求人の情報です。
請求人/川村さん(仮名・40代男性)
傷病名/軽度知的障害
請求方法/事後重症請求
請求年金/障害基礎年金
それでは、川村さんの受診歴や職歴、生活歴について見ていきましょう。
川村さんは乳児期から、同年代の子どもと比較して動作がゆっくりであり、全体的に発達のペースが緩やかな様子がみられていました。
生後8か月健診で発達面について指摘を受けたことをきっかけに、昭和54年にA病院を受診。
その後、同年中に精査目的でB病院を受診しましたが、この時点では明確な診断には至りませんでした。
その後も発語の開始が遅く、言葉による意思疎通に時間を要する状態が続きました。
また、保育園や幼稚園においても、周囲の子どもたちと比べて理解力や行動面で遅れがみられる場面が多くありました。
小学校から高校までは普通学級に在籍していましたが、学習面では特に数学の理解が難しく、継続して苦労されていました。
高校卒業後は自動車運転免許の取得を目指しましたが、筆記試験の内容を理解することが難しく、複数回不合格となっています。
その後、専門学校へ進学し、卒業後は学んだ専門知識を活かして専門職として就職しました。
しかし、就職後数か月で退職。
その後も、数年単位で継続できた職場がある一方で、数日で解雇となった職場もありました。
いずれの職場においても、労働時間の長さへの対応や業務内容の理解が難しく、安定した就労を継続することは困難な状況でした。
また、理解力の弱さにつけ込まれ、不当に金銭を要求されるなどの被害を受けたこともありました。
平成24年には療育手帳(B2)を取得。
その後は障害者雇用枠で就職されました。
直近の職場では4年間勤務を継続することができましたが、体力的な負担が大きく、やむを得ず退職されています。
その後、知人から障害年金制度について教えてもらったことをきっかけに、C病院を受診し、障害年金請求を行うこととなりました。
請求時点では就労はされておらず、ご家族と同居されています。
日常生活においては、部屋の清掃や入浴、洗面などについてご家族からの助言が必要な状況です。
また、行政手続きなどの社会的な手続きについても、一人で行うことは難しく、周囲の支援が不可欠となっています。
さらに、近年では数百万円規模の詐欺被害に遭われており、現在は金銭管理についてもご家族が担っている状況です。
さて、川村さんは軽度知的障害による請求であるため、発病日・初診日ともに出生日となり、20歳前傷病による障害基礎年金の請求となります。
診断書については、C病院に作成を依頼しました。
それでは次回、C病院が作成した診断書の内容を確認しながら、障害等級の目安としてどの程度に該当するのかについて見ていきたいと思います。
本日はこの辺で。
※個人情報保護の観点から、受診日や療育手帳の交付日等は実際のものとは異なります。
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