審査請求事例
2016年12月9日
みなさん、こんにちは。
前回、頚椎症性脊髄症の男性が行った認定日請求事例について触れましたが、今日は同じ男性の審査請求事例についてお話します。
審査請求とは、厚生労働大臣の下した決定に対して不服があるときに行うものです。この男性は新規裁定の際に認定日請求を行いましたが、現症3級、認定日当時も3級という決定でした。男性の認定日当時の症状は今よりも明らかに悪く、現在と同じ等級とは考えにくかったため審査請求を行うことにしました。
肢体障害に限らず、等級が決定する際には障害認定基準という明確な判断基準が存在し、原則それに基づいて障害の状態が審査されます。認定日当時の診断書をその障害認定基準と照らし合わせると、十分2級に該当すると思われました。
また、認定日当時の診断書には「今後回復する見込みがある」との文言が記されていました。実際それを裏付けるように、現症の診断書を見るとリハビリにより症状は改善しており、「認定日当時の障害状態は現症より重かった」ということが明確にわかります。
加えて、認定日・現症診断書は同一の医師が作成しており、その意味においても非常に整合性のとれた診断書でした。
ここを争点として申立書を作成しました。結果は原処分変更により認定日当時は2級該当というものでした。
このように、不支給決定に対してだけではなく決定した等級に対しても審査請求を行うことができます。
それでは今日はこの辺で。
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