障害年金、過去の認定反映されず
2018年10月12日
みなさん、こんにちは。
先週月曜日、長野県に住む女性が障害年金の更新のたびに減額判定を受けている記事を紹介しましたが、これはこの女性に限った話ではなく他の障害年金受給者にとっても無関係なことではありません。
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この女性は脊椎の疾患のほか線維筋痛症という難病を患っていますが、過去2回の更新時にも日本年金機構より減額判定を受け審査請求を行っています。
他の受給者の方もこの長野県に住む女性のように症状に変化がないにもかかわらず突然支給停止される可能性があるということを知っておかなければなりません。
本来であれば前回の決定書をもとに更新の際に認定が行われるべきですが、前回の決定が反映されることなく個別に審査を行っているためこのような誤った認定が生まれてしまうのです。
また、当事務所で以前眼瞼けいれんで請求した事例(40代・女性)がありますが、眼瞼けいれんは認定基準では障害手当金相当ですが症状が治っていないものとして2年の長い争いを経て3級認定を受けました。
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しかし、こういった認定があってもその後活かされることはなく、全国の眼瞼けいれんでまた同じように症状が固定しているものとして扱われるのです。
このようなケースでも言えることですが、本来は前回の判定や過去の事例をしっかりと認定医が把握して新規・更新時の認定に活かされなければなりません。
そうでなければ、更新のたびごとに不服申し立てをしなければならず、請求者に精神的苦痛を与えるだけにとどまらず、その間の年金が支給停止されたような場合は生活自体が脅かされることにもなりかねません。
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日本年金機構は今回の判定については「適正に行ったもの」としていますが、症状が軽快していないにもかかわらず減額判定を行ったことについてはコメントしていません。
それでは今日はこの辺で。