「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証③
2026年9月11日
みなさん、こんにちは。
今日は、8月27日に掲載したブログの続きについてお話ししたいと思います。

さて、A眼科を初診日として障害年金の請求が行われたわけですが、これはおそらく年金事務所の窓口での案内によるものだったのではないかと推測しますが、川北さん(仮名)は第三者証明までご自身で取得されていました。
以前のブログでもご説明したことがありますが、第三者証明は、初診日を証明するための資料をどれだけ探しても取得することがでず、かつどうしてもその初診日に拘らざるを得ない場合などに、最終的な手段として利用するものです。
しかし、今回のケースは、そもそも第三者証明を利用しなければならないような状況ではありません。
前回も申し上げたとおり、このケースでは「B眼科を初診として請求する」という、極めて合理的でシンプルな方法を案内することができたはずなのです。
もちろん、年金事務所の窓口では、一定のルールやマニュアルに基づいて対応する必要があります。
そのため、すべての職員の方に個々の事情に応じた柔軟な判断を求めることは、必ずしも容易ではないと思います。
それでも、今回のケースについてはもう少し別の対応を検討する余地があったのではないかとも思います。
なぜなら、B眼科を初診として請求することに、川北さんには何ら不利益がなかったからです。
前回もご説明したとおり、川北さんは納付要件を満たしており、障害基礎年金の事後重症請求でした。
そのため、初診日をどの時期に設定したとしても、納付要件や受給する年金額に影響はありませんでした。
そう考えると、あえてA眼科の初診を証明するために第三者証明まで取得して請求する必要があったのか、疑問が残ります。
また、実際に請求書類を受け付けて審査を行う障害年金センターの対応についても、もう少し柔軟に考える余地があったのではないでしょうか。
もちろん、障害年金センターでは非常に多くの請求を取り扱っているため、一定の基準に沿って、ある程度形式的・画一的な対応にならざるを得ない面があることは理解できます。
しかし、障害年金の請求では、一つひとつの事案について、その方の状況に応じて初診日をどのように捉えるのが適切なのかを考えることも重要です。
今回のケースについて、請求書類をそのまま受理し、最終的に「初診日不明」として却下処分とすることが、本当に適切な対応だったのかについては、疑問を感じざるを得ません。
請求の途中で、どこか一つでもこの請求方法について確認し、別の方法へと軌道修正することができていれば、結果は違っていたでしょう。
そう考えると、今回のケースは、必要以上に複雑な請求方法へと進んでしまった結果、そのまま却下処分に至ってしまった、非常に不運な事例だったともいえます。
そして、ここからが今回の事例における、さらに重要なポイントです。
川北さんは、最終的に「初診日不明」として却下処分を受けることになりました。
その後、当事務所で改めて障害年金の請求を行うことになり(なんと前回提出後から7年後)、B眼科から「受診状況等証明書」を再度取得することにしました。
ところが、今回、改めてB眼科に受診状況等証明書を作成していただいたところ、これまでの請求時には確認されていなかった内容が記載されることになったのです。
一体、B眼科の「受診状況等証明書」には何が記載されていたのでしょうか。
次回は、この「新たに確認された内容」についてお話ししたいと思います。
それでは、次回へ続きます。
▼合わせて読みたい▼
・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証①
・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証②


