二つの傷病で請求した事例①
2025年8月1日
みなさん、こんにちは。
今日は二つの傷病で請求したケースについてご紹介したいと思います。
請求人/今井智子さん(仮名)・62歳
傷病名/①広汎性発達障害・うつ病 ②線維筋痛症
請求方法/①障害認定日請求 ②事後重症請求
請求年金/障害基礎年金
今井さんには二つの傷病があったため、①の傷病で2級、②の傷病で2級、併合して1級になるよう請求を行いました。
まずは病歴についてご紹介します。
今井さんは幼少期より感覚過敏顕著で、他人とのコミュニケーションが苦手な反面、自身が興味のあることについては時間を忘れて没頭する傾向が見られました。
小学校では朝起きられず、また忘れ物や亡くし物が多い子どもでした。
中学や高校でも相変わらず忘れ物や亡くし物が多く、友人関係においても特定の大人しい人のみとの付き合いでした。
学習面では集中力の欠如がありましたが成績自体は良好で、大学にも進学しました。
大学卒業後は就職しましたが、社会への適応不良から転職を繰り返します。
その後今井さんは結婚。しかし、家事が苦手で片付けや掃除をすることができませんでした。
そして徐々に抑うつ傾向が目立ち始めます。
また52歳頃から原因不明の全身の痛みが出現するようになり、令和1年5月には線維筋痛症と診断され、気分の落ち込みがより一層増していきます。
その後今井さんはテレビ等の情報から自身が発達障害ではないかと疑い、58歳の頃に精神科を受診しました。
診察・検査の結果、医師からは重度のうつ病に加えてやはり発達障害(広汎性発達障害)であるとの診断を受けました。
線維筋痛症の苦しみに加え、発達障害による社会での生きづらさからくる抑うつ気分が遷延化しているとのこと。
実は今井さんは当事務所に相談に来られる前に一度自身で精神障害のみで請求を行いましたが、不支給となっています。
それでは次回へ続きます。
※個人情報保護の観点から受診日や年齢等は実際と異なります。