障害年金の「直近1年要件」とは
2024年8月29日
みなさん、こんにちは。
8月14日に「直近1年要件」が10年延長される記事について紹介しましたが、今日は保険料納付要件についてお話したいと思います。
障害年金には保険料納付要件というものがあり、これまでどれだけ保険料を納めていたかという納付要件を問われることになっています。
この保険料納付要件を満たしていなければ、障害年金を請求することすら叶いません。
それでは保険料納付要件とは何か?それが以下の2つになります。
要件①
初診日の前日において、初診日の属する月の前々月までの被保険者期間のうち、保険料納付済期間が保険料免除期間と合わせて3分の2以上あること。
要件②
初診日が令和8年4月1日以前であり、初診日が65歳未満の場合、初診日の前日において、初診日が属する月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がないこと。
どちらの要件も「初診日の前日において」とありますね。これは事故に遭遇したり病気が発覚する前に保険料が治まっている必要があることを意味し、初診日の後に納めた分については納付済期間にはカウントされません。
つまり、後出しじゃんけんは認めないという意味ですね。
障害年金を請求する際はまず簡単に計算できる要件②を確認し、要件②をクリアできない場合は大原則である要件①で計算します
この要件②がいわゆる「直近1年要件」です。
現在は「令和8年4月1日以前であり」とありますが、これが厚生労働省にて更に10年延長される方針となったため、令和18年まではこの直近1年要件が継続となります。
この直近1年要件は要件①を満たせない人の救済措置であり、実際当事務所でもこの要件②で救済された方は多数に上ります。
このように、障害年金は保険料納付要件が非常に重要であることが分かりました。
保険料は未納のまま放置してはいけないのです。
初診日の「前日」における納付状況を確認されるわけですから、気付いた時には後の祭りとなってしまいます。
納付することが難しい場合は免除や猶予の申請をしておけば、免除期間や猶予期間は納付済期間としてカウントされ、また将来老齢年金を受給する上でも未納扱いとはなりません。
保険料未納により障害年金を請求することさえ叶わない、そんな悲劇を起こさないためにも年金の納付(免除・猶予含む)はしっかり行いましょう。
今日はこの辺で。