特別障害給付金(クローン病)受給への道①
2018年3月15日
みなさん、こんにちは。
今日は特別障害給付金の受給事例についてご紹介します。
請求者:50代/女性
傷病名:クローン病
この女性は10代の頃に初めて症状が現れ始めました。軽度な発熱、腹痛があり近医を受診しましたが原因分からず薬の処方のみが行われました。
それから20歳を迎えた後もクローン病の初期症状である腹痛や下痢、痔や発熱などが頻繁に見られ自宅近くの別病院を受診しました。そこで肛門周囲膿瘍と診断され、手術施行となり一時は症状改善しましたが発熱や下痢は継続しました。
その後より高度な治療を受けるため転院。血便や発熱見られたため二度目の手術施行となりましたが、やはり症状は軽快せずその後も排膿及び高熱が続くため原因分からず数度の転院、手術を繰り返します。
そんな折、受診した病院で内視鏡検査を行ったところ、大腸や小腸に炎症が見られクローン病であるとの確定診断を受けました。すぐに投薬治療が行われましたが症状が改善する気配はなく体重も激減。加えて高熱や下痢が続き栄養が十分に摂れず体力は衰えていきます。
再入院を経て症状は軽快。退院後も定期通院を行いましたが、再び症状悪化し一進一退を繰り返しました。
その後女性は結腸摘出によりやむなく人工肛門を余儀なくされます。人工肛門造設の後も腸閉塞、腎結石、子宮筋腫等を併発し大腸切除術施行となり永久ストーマが造設されました。
間もなくして障害者手帳1級が交付。女性は現在も敗血症の併発やストーマ造設による脱水症状、腎機能の悪化、易疲労感や発熱など全身症状が重篤で常に症状は増悪傾向にあります。
さて、この事例を見るといっけん10代の頃に受診した病院が初診であるため障害基礎年金の請求であると考えられますが、特別障害給付金は20歳以降のカラ期間、つまり昭和61年4月までのサラリーマンの配偶者または平成3年3月までの学生であった期間に初診日がある場合に支給される制度です。
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それでは次週、実際行った請求についてお話します。
今日はこの辺で。