カラ期間の具体的な事例
2017年2月24日
みなさん、こんにちは。
いよいよ花粉症の季節がやってきますね。私の花粉症は年々重症化しており、マスクなしで外出することはできません。マスクを外そうものならくしゃみのオンパレード。あちらこちらで鼻水が飛び交います。鼻の下は真っ赤になりまるでオラウータンのよう。つらい季節が始まります。
さて、そんな話はさておき今日は前回お話ししたカラ期間を具体例を用いて解説したいと思います。
カラ期間で最も多いのが「昭和36年4月から昭和61年3月までの間、サラリーマンの妻(または夫)であり国民年金に加入していなかった期間」でしたね。年金事務所などで必要納付期間が足りないと相談に来られる方にカラ期間の存在が疑われる場合、職員の方はまずこの期間について尋ねるでしょう。
それでは具体的な例を以下の項目を踏まえて説明します。
(夫)昭和24年生まれ
・現在67歳
・昭和46年4月より厚生年金へ加入
・平成7年3月で退職し、同年4月より国民年金へ加入
(妻)昭和26年生まれ
・現在65歳
・昭和44年4月から昭和49年3月まで厚生年金へ加入
・昭和49年3月で退職し、同年4月より夫と結婚したが(当時年金への加入が任意であったため)未加入
・昭和61年4月より3号制度がスタート
・平成7年4月より夫の退職に伴い1号(国民年金)に切り替える必要があったが手続きせず以後未納期間
上記の例でいうと、妻の納付期間は在職期間であった昭和44年4月から昭和49年3月までの60月と3号制度の開始とともに加入した昭和61年4月から(平成7年3月まで)の108月ですね。合計で168月の加入期間がありますが、年金の必要納付期間は300月(25年)必要であるため、132月足りません。
そこでカラ期間を使います。カラ期間は「昭和36年4月から昭和61年3月までの間、サラリーマンの妻(または夫)であり国民年金に加入していなかった期間」でしたね。これと重なっている期間は、結婚した昭和49年4月から昭和61年3月までの144月です。この144月はカラ期間となるため、実期間(実際に納付した期間)である168月に加えることができます。すると、合計312月となり、必要納付期間を満たします。(図で確認する)
今年の8月より必要納付期間が10年に短縮されたため、その場合も同じ理屈でカラ期間を使うことができます。
過去にこのような期間がある方は管轄の年金事務所でご相談ください。次回は障害年金でカラ期間を使えるケースをご紹介します。
それでは今日はこの辺で。
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