初めて2級とは?事例から請求方法を解説②
2026年10月16日
みなさん、こんにちは。
前回(10月9日掲載分)は、初めて2級の基本的な仕組みと、前発傷病のみで2級以上に該当する可能性や認定日請求ができないかを先に検討する必要があることについてご説明しました。
今回は、初めて2級における初診日の取扱いや保険料納付要件、そして坂本さん(仮名)のケースについて見ていきたいと思います。

さて、初めて2級には通常の障害年金請求とは異なる特徴があります。
その一つが、初診日の取扱いです。
初めて2級では、後から発生した傷病、つまり後発傷病の初診日を基準として請求するため、前発傷病について初診日を証明する必要はありません。
また、障害年金を請求する際に問題となる保険料納付要件についても、後発傷病の初診日を基準として判断されます。
したがって、前発傷病については保険料納付要件を満たすことができず、それまで障害年金の請求を断念していたような場合であっても、後発傷病について納付要件を満たしていれば、初めて2級として請求できる可能性があります。
そして、今回の坂本さんのように、複数の傷病による障害が身体の同じ部位に現れており、それぞれの傷病による影響を診断書上で明確に切り分けることが困難な場合にも、初めて2級を援用することができます。
整理すると、「初めて2級」を検討する主なケースは、次のような場合です。
・複数の障害があり、それぞれ単独では受給権を得られない場合
・複数の障害があるものの、前発障害について保険料納付要件を満たすことができない場合
・身体の同じ部位に複数の傷病による障害が混在しており、それぞれを切り分けて診断書を作成することが困難な場合
ただし、初めて2級は、障害認定日に遡って請求することができず、原則として請求書を提出した月の翌月分からの支給となります。
そのため、障害年金の請求方法としては、最初から優先して選択するものではありません。
繰り返しになりますが、まずは前発障害のみで2級以上に該当する可能性がないか、さらに前発障害について認定日請求ができないかを十分に検討し、それが難しい場合に初めて2級という請求方法を検討していくことになります。
さて、今回の坂本さんの請求では、初めて2級という請求方法を採用するにあたり、確認しておかなければならない点がありました。
一つは、前発傷病である脳性麻痺の初診日が、後発傷病である右聴神経腫瘍の初診日よりも前にあることを確認すること。
そしてもう一つは、脳性麻痺と右聴神経腫瘍のそれぞれが、単独では2級以上の障害状態に該当していないことを確認することです。
次回は、実際にどのような資料を探し、どのように証明していったのか、その経緯についてお話ししたいと思います。
それでは、今日はこの辺で。
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