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「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証⑤

2026年9月25日 

みなさん、こんにちは。

 

今日は9月18日に掲載したブログの続きです。

 

イメージ

 

今回は、これまでご紹介してきた川北さん(仮名)の初診日をめぐる問題について、厚生労働省から出されている通知を踏まえて考えてみたいと思います。

 

 

障害年金における初診日の取扱いについては、平成27年9月に厚生労働省から通知が出されています。

 

 

 

それ以前は、初診日を証明するために利用できる資料が非常に限定されていたため、初診日を証明することができず、障害年金を請求できない、あるいは初診日不明として却下されるケースが少なくありませんでした。

 

そこで、障害年金をより請求しやすくするため、初診日の確認方法について取扱いを見直し、一定の条件のもとで初診日の認定を柔軟に行うことを目的として、この取扱いが示されました。

 

 

その中の一部に、次のような記載があります。

 

 

 

 

■初診日があると確認された一定の期間中、同一の公的年金制度に継続的に加入していた場合について

 

初診日があると確認された一定の期間が全て国民年金の加入期間のみであるなど同一の公的年金制度の加入期間となっており、かつ、当該期間中のいずれの時点においても、障害年金を支給するための保険料納付要件を満たしている場合は、当該期間中で請求者が申し立てた初診日を認めることができることとする。

 

 

■その他の初診日の取扱いについて

 

請求の5年以上前に医療機関が作成した資料(診療録等)に請求者申立ての初診日が記載されている場合には、初診日と認めることができることとする。

 

 

 

 

 

まさに今回の川北さんのケースに当てはまる内容です。

 

 

川北さんには保険料の納付に漏れがなく、初診日があると考えられる期間についても、いずれも国民年金の加入期間でした。

 

加えて、B眼科の初診日は平成25年でしたから、その初診時診療録に記載された前医情報は上記通知の内容に該当します。

 

 

そのため、この通知に沿って考えるのであれば、川北さんが申し立てた初診日を認めることができる事案だったはずです。

 

 

それにもかかわらず、実際には「初診日不明」として却下処分となりました。

 

 

そもそも平成27年の通知は、初診日の証明ができないことだけを理由として、本来障害年金を請求できる方が請求できなくなってしまう事態をできるだけ避けるため、初診日の確認方法を柔軟にする趣旨で設けられたものです。

 

 

ところが今回のケースでは、その取扱いが十分に活かされないまま、川北さんは第三者証明まで取得し、最終的には「初診日不明」として却下されることになりました。

 

こうした初診日の取扱いが緩和されたことにより、当事務所でも、以前と比べて第三者証明を取得しなければならないケースはかなり少なくなっています。

 

 

それだけに今回、こうした取扱いが十分に活かされず、結果として第三者証明まで必要とする複雑な請求へと進んでしまったことについて、私は大きな驚きと憤りを感じました。

 

 

障害年金の初診日は、受給権そのものを左右する非常に重要な要件です。

 

 

だからこそ、単に形式的に「証明できるか、できないか」だけを見るのではなく、現在の取扱いや提出されている資料、その方の年金加入状況や納付状況などを踏まえ、認めることのできる初診日がないかを丁寧に検討することが重要です。

 

 

今回の川北さんのケースは、適切な制度の運用と少しの工夫があれば、ここまで複雑な手続きを経る必要はなかったのではないか、そのことを改めて考えさせられる事例でした。

 

 

 

本日はこの辺で。

 

▼合わせて読みたい▼

・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証①

・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証②

・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証③

・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証④

 

 

 

 

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