「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証④
2026年9月18日
みなさん、こんにちは。
今日は、9月11日に掲載したブログの続きについてお話ししたいと思います。

さて、当事務所で再請求を行うにあたり、B眼科で改めて「受診状況等証明書」を取得することにしました。
すると、今回作成していただいた受診状況等証明書には、次のような記載がありました。
「平成22年頃、近医受診。網膜色素変性症を指摘される。定期検査は受けず放置。」
ここに記載されている「近医」が、これまで初診日として申し立てていたA眼科です。
当然B眼科は、以前川北さん(仮名)が請求された際にも一度、受診状況等証明書を作成されていました。
しかし今回は、前医に関する情報がカルテ等に残っているのであれば、その内容についても詳しく記載していただきたい旨をお伝えしたうえで、改めて受診状況等証明書を作成していただきました。
すると、川北さんが以前取得した受診状況等証明書には記載されていなかった、A眼科に関する情報が記載されたのです。
もし最初からこの内容が記載された受診状況等証明書を取得できていれば、これほど複雑な請求にはならず、「初診日不明」として却下されることもなかったでしょう。
つまり、今回のケースでは、単に「B眼科の受診状況等証明書を取得してください」と案内するだけでは十分ではありませんでした。
B眼科に対して、A眼科に関する前医情報がカルテ等に残っていないかを確認してもらう必要があったのです。
医療機関の中には、障害年金の手続きについて詳しくないところも少なくありません。
そのため、前医に関する情報を受診状況等証明書に記載することが、初診日の証明においてどれほど重要な意味を持つのか、必ずしも認識されていないことがあります。
今回のケースは、まさにその重要性が表れた事例だったかと思います。
そして当事務所では、新たに取得したこの受診状況等証明書を提出し、改めて障害年金の請求を行いました。
その結果、今度は平成22年のA眼科を初診日とする請求が、あっさりと認められたのです。
さらに、障害年金センターからは、障害認定日による請求も可能である旨の案内がありました。
再請求の際、当事務所からは、これまでの対応について「あまりに不寛容ではないか」と訴えていました。
そのため私は、今回、障害認定日による請求についても案内があったことについて、過去の分についても受給できる可能性を検討するよう配慮されたのではないかと受け止めました。
しかし、ここで改めて考えたいのが、そもそも最初の請求を「初診日不明」として却下する必要があったのか、という点です。
実は、障害年金における初診日の取扱いについては、平成27年9月に厚生労働省から重要な通知が出されています。
この通知の内容を確認すると、今回の川北さんのケースについて、さらに大きな疑問が浮かび上がってきます。
次回は、この通知と川北さんのケースを照らし合わせながら考えてみたいと思います。
それでは、次回へ続きます。
▼合わせて読みたい▼
・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証①
・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証②
・「初診日不明」とされた障害年金請求・・・その判断と対応を検証③


