(50代・男性)
2017年5月9日
Aさんは自宅にて突然鼻血が止まらなくなり、近くの病院にて応急処置を行いました。その日は痛み止めと止血剤を処方され、自宅へと戻りましたが数日経っても頬や鼻部辺りの痛みが治まりません。再度応急処置を行った病院を受診しましたが、原因が分からず別病院へと紹介。そこで精密検査を行った結果、医師より左上顎ガンであると告知されました。早急に手術が必要であるとの説明があり、即入院。
入院後すぐに腫瘍を取り除く手術が行われ、放射線治療及び抗がん剤治療が開始されました。抗がん剤治療開始後1年ほど経ったとき、さらに転移が認められ左上顎と左眼の摘出を余儀なくされます。その後再建術を行いましたが、眼から顎部にかけ顔の左部分全体を失う形となりました。
その後も抗がん剤治療継続し、転移が見つかっては腫瘍切除し入退院を繰り返しました。Aさんは左顎を摘出したことで食べ物を嚙むことができず、栄養剤の注入で食事を行っています。また声を継続して発することができず、会話する際は相手に言葉を聞き取ってもらうことができません。発語困難のため身振り手振りで意思疎通を図りますが、やはり難しく電子機器に文字を入力し意思疎通を行っています。
また抗がん剤治療の副作用として、倦怠感や吐き気、極度の眠気、手足のしびれや悪寒等があり、会社の配慮を受けながら就労を継続していますが欠勤が多く満足に働ける状態ではありません。