広汎性発達障害による障害年金受給事例①-1(20代・男性)
2018年10月26日
みなさん、こんにちは。
先週発達障害に関する記事を紹介しましたが、今週から広汎性発達障害で障害年金を受給した事例についてお話します。
男性は出生時、特に異常を指摘されることはありませんでしたが、1才半健診で言葉の遅れと目が合わないことを指摘されました。
その後保育所で様子を見ていましたが、多動も認められるようになったため近医であったA病院を受診しました。すると医師より自閉症であるとの診断を受けます。
その後定期通院により経過観察を行っていましたが、セカンドオピニオン目的でB病院を受診。やはりここでも自閉症と診断されます。発語の遅れや社会性の欠如を指摘されましたが、小学校は普通学級へと入学しました。
始語は小学校入学後で、社会性の未熟さからクラスメイトとのトラブルも絶えません。一つのものにこだわりや執着が強く、その後の診断で男性は広汎性発達障害であるとの診断を受けます。
学習面でもなかなか追いつくことができませんでしたが、中学入学後も普通学級へ進学。中学校入学後はバスケットボール部に入部し、そこで思わぬ才能を発揮します。しかし、こだわりが強くクラブでも孤立します。自分の思い通りにいかないことも増え、家庭内では暴力行動が出現しました。
男性はバスケットボールの成績が良かったためスポーツ推薦で高校に進学したものの、自宅では自ら頭を壁に打ち付けたり家族に物を投げつけるなど破壊行為は治まりませんでした。高校入学後もバスケットボールに熱中しましたが、他人とのコミュニケーションの不得手からここでも孤立。チームメイトと力量の差も感じ始め焦燥感・自己否定感が強まっていきました。
この間もカウンセリングや薬物療法継続しましたが、軽快することはありませんでした。
高校卒業後は大学へ進学しましたが、バスケットボール部のチームメイトとの軋轢から中退。中退後は支援センターの紹介でアルバイトするも従業員とのトラブルから1ヶ月で退職。現在男性は就労移行支援事業所に通所し、社会技能訓練を行っています。しかしここでもスタッフとの折り合いが悪く、未だ家庭内暴力も継続しています。
それでは次週、この男性の請求についてお話します。
今日はこの辺で。
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