初診日とは
2019年3月8日
みなさん、こんにちは。
前回線維筋痛症(40代・女性)の事例についてお話しましたね。
この女性のように確定診断を受けるまでに何度もドクターショッピングを繰り返したような場合は、一体どこを初診日として請求すればよいのでしょうか。
障害認定にあたっての一般的事項には初診日ついて以下のように書かれています。
またこれは別資料(職員向けマニュアル)の中にある文言ですが、もう少し具体的な説明として以下のようにも書かれています。
これらの文言に当てはめると、線維筋痛症の彼女の初診はやはり平成20年1月頃、突然首や腕に痛みを感じ初めて受診したA整形外科が初診日であると考えるのが妥当です。
このA整形外科では頚椎症との診断でしたが、ここを皮切りに原因を特定するため多くの病院を受診し、初めて線維筋痛症という言葉が出てきた平成26年6月頃のE総合病院まで未受診期間はなく、常にどこかの病院でなんらかの検査や治療を受け続けており、彼女の中でこれらすべては地続きのものであり、いつから症状が始まりましたか、きっかけとなった病院はどこですか、と問われれば当然A整形外科と答えるのが普通です。
このような事例以外にも例えばうつ病患者のケースで、仕事が不規則になり徐々に体調不良をきたし吐き気、食欲不振、めまい等の身体症状が出現し内科を受診しましたが、精神疾患を疑われその後精神科を受診した場合でも、最初の内科を初診と扱う場合が多く見受けられます。
A整形外科では傷病名が確定しておらず、頚椎症(結論は誤診ですが、いわゆる近所の整形外科でいきなり線維筋痛症と診断されることのほうが珍しいでしょう)という線維筋痛症とは異なる別傷病と診断されましたが、E総合病院まで地続きの症状を呈し抜け目なく受診を継続してきたため全く因果関係がないということはできません。
しかしこのA整形外科を初診として請求したところ、日本年金機構より「平成26年6月に受診したE総合病院が初診であるため、E病院で新たに受診状況等証明書を取ってください」との理由で返戻を受けたのです。
それでは次回に続きます。
今日はこの辺で。
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