(50代・女性)
2017年10月5日
Cさんは網膜色素変性症の初期症状である夜盲(暗所での見えづらさ)が小学生の頃から出現していました。学校の帰りが遅くなり辺りが暗くなると同級生に手を引かれ帰ることもしばしばありました。
そんな折、小学校の健康診断で眼の異常を指摘されます。この時すでに兄弟が同じ網膜色素変性症を発症しており、同じ病気であることが疑われました。健康診断の後、自宅近くの病院を受診するとやはりここでも医師より網膜色素変性症である可能性が高いと告げられました。紹介状を持って大きな病院で精密検査をすると、やはり網膜色素変性症であるとの診断でした。しかし当時はまだ難病指定もされておらず、当然治療法もなかったためその後長期にわたり通院することはありませんでした。
Cさんは夜盲の症状があったものの特に生活に支障を感じることなく過ごします。就職、結婚、子育てと多忙な日々を過ごす中眼科へは何度か通院しましたが治療法がないことから何度も病院から足が遠のきました。その間も夜盲は進行し、徐々に仕事にも支障が出始めました。
Cさんは現在も何とか周囲の援助を受けながら仕事を継続しています。