(20代・男性)
2020年5月26日
Iさんは生下時より多呼吸と哺乳不良があり呼吸不全のためA病院へ入院。心エコー検査の結果、先天性心疾患が認められました。
ただちに専門的治療を要したためB病院へ転院。再度心エコー検査の結果、「単心室・単心房・共通房室弁・無脾症候群」との診断で医師より命の危険を指摘されました。
症状は重篤で生後1ヶ月で肺動脈絞扼術施行。
その後は入退院を繰り返したため保育園や幼稚園に通園することはほとんどできず、Iさんには6歳の頃、心臓機能障害の身障手帳1級が交付されました。
小学校入学後も症状は芳しくなかったため、Iさんが8歳の頃10時間以上にも及ぶフォンタン型手術及び共通房室弁形成術が施行されました。
高校生の頃には心カテーテル検査が実施され、上行大動脈の拡張や房室弁の逆流が見られたためより慎重な経過観察が必要となります。症状も重篤であったことから自宅では酸素吸入器を使用。疲れやストレスがたまると不整脈があり学校生活もままなりませんでした。
その後Iさんは大学卒業後障害者枠で一般企業に就職。不整脈に加え疲労がたまると動悸やめまい、立ちくらみといった症状に見舞われるため会社からも大きな配慮を受けています。
症状が芳しくない時は休職し1ヶ月以上入院しなければならないときもあり、現在も突然の激しい動悸や不整脈が多く出現しており医師からは今後高確率で心不全が進行するとの指摘もあります。