2つの障害を合わせて請求できる?(はじめて2級による障害年金申請)①
2018年5月31日
みなさん、こんにちは。
前回はじめて2級についてお話しましたが、今日ははじめて2級で請求した事例についてご紹介します。
請求者:50代・男性
傷病名:小児性脳性障害及び脊柱管狭窄症
この男性は出生直後に重度の黄疸が出現し、脳や運動機能に大きな障害が残りました。
小学校入学後は運動機能障害によりうまく歩行ができず、体育の時間は見学させてもらうなど学校から特別な配慮を受けていました。また、言語にも障害が残存したためうまく発話ができず、同級生とのコミュニケーションにも支障をきたしました。
学校生活においては何とか周囲の理解を得ながら大学を卒業。その後身体障害者手帳交付により、障害者雇用で就職しました。
職場においては言語障害があるものの会社からの配慮もあり、発語を必要としない業務等できる範囲の仕事をこなしました。
そんな折、男性は30歳を手前にして腰痛及び下肢痛を発症します。小児麻痺があったためその影響からくるものだと考え、病院を受診することはありませんでした。
その後も腰痛や下肢痛は続きましたが、結婚や子の出生と忙しい日々を送ります。
男性は痛みを感じながらも20年ほど病院を受診することなく薬局で購入した湿布等で痛みをごまかしていましたが、50歳に差し掛かった頃我慢できないほどの痛みとなり、ついに自宅近くの整形外科を受診。
その後麻痺症状が出現し骨盤の固定術を施行します。術後は対症療法的にブロック注射等を行いました。
日常生活においては文字を書いたり重いものを持ったりすることができず、下肢痛の影響からか筋力の低下もあり階段の昇降も困難です。
この男性は過去に一度自分で肢体障害のみで請求を行いましたが、等級不該当として不支給決定となっています。
そこで今回は小児性脳性麻痺による言語障害も合わせて請求を行うことにしました。
それでは次週に続きます。
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