(30代・男性)
2016年3月17日
Oさんは幼少期の頃より夜盲(暗所での見えづらさ)があり、小学生の頃から常に眼鏡を着用していました。しかし高校生になると裸眼で過ごすようになり、周りの同級生と同じように学校生活を送りました。
大学生になった頃、夜盲を強く自覚し始めます。夜間外出した際、足元が見えづらいため思うように足が前に進みません。暗い中すたすたと歩く人たちの姿がとても不思議でした。
大学卒業後、一般企業に就職し、再び眼鏡を着用するようになりました。そして30歳を過ぎた頃、メガネの度数が合わなくなったため久しぶりに眼科を訪れました。その際、医師より初めて「網膜に異常がある」との指摘を受けます。より詳しい検査を受けるため、専門医へと転院。精密検査の結果、医師より「網膜色素変性症である」と告げられました。このときOさんはすでに視野が2分の1以上欠損していました。しかしOさんにその自覚はなく、人より視野が狭いということが分かりませんでした。
このように網膜色素変性症の方は病気が分かったときにはすでにかなり進行していたといったことが少なくありません。